胆石の話・ツボ療法(戸塚鍼灸院横浜市)
胆石の話
からだ通信第7号
肝に銘じる家庭医学 こっそり教える肝胆な話
発行 戸塚鍼灸院 発行人 村山哲郎
「肝胆相照らす」といいまして、肝臓・胆嚢は、大変密接な関係があります。前回は東洋医学の肝の概念のお話でした。精神的ストレスを最も強く受けるのが肝であり、兄弟関係の胆も、又そうなのです。
「大胆」「肝がすわる」「肝に銘ず」「臥薪嘗胆」等、肝・胆と精神との関わりも、日本語の色々な言葉に残されています。
さて、胆と言えば現代的な病気で、真っ先に思い浮かべるのは胆石。今回は、主に胆石の家庭療法、強肝法、肝臓病の民間薬等のお話です。
増えている胆石
胆石は大変古くから在る病気で、中国の馬王堆から発掘された、数千年前の遺体からも胆石が発見されたそうです。よく時� �劇で、妙齢の女性がお腹を押さえてしゃがみこんだりするシーンがあります。これも古くは癪(シャク)とか差し込みとかいわれ、胆石の発作だろうと言われています。又現在胃けいれんと呼ばれている病気の9割は、実際は胆石だろうとも言われています。
戦後の頃と比べ現代は、脂肪の摂取量が2.5〜3倍になり、それにつれて胆石の保有者も戦前の5倍にも増えています。今や成人の、10〜15%は胆石があるといわれています。(欧米では15〜20%は保有者)
色白の美人に多い(??)といわれる胆石。
貴方も、持っているかも(^^;)(^^;)・・・・・・・・・・??????
○胆嚢の位置と大きさ
大きさは3cm×7cm位で、丁度ナスの様な形をしています。肝臓の下にくっついた様な形になっています。
「 胆石症と胆嚢炎」より
胆嚢の働き |
○肝臓で作られる胆汁(1日800〜1000ml作られる) を一時 蓄えて10倍位に濃縮する。胆嚢の容量は30ml位。 ○食事の時に収縮して十二指腸に胆汁を出す。 ○胆汁は、脂肪を石鹸の様に水に溶けやすい形に変えて、 膵臓からの リパーゼ(脂肪分解酵素)による消化を助ける。 ○胆汁の成分は、コレステロール、胆汁酸、リン脂質(レシチン)、 ビリルビン、無機塩類(ナトリウム、カリウム、カルシュウム等) |
胆石の症状
@激しい腹痛
○俗に癪(シャク)とか、差し込みとか云います。
正式には、胆石疝痛発作と云います。
●激しい刺す様な痛みが、上腹部のミゾオチ辺りで起こり、七転八倒
したり、エビの様に体を曲げて痛みをこらえようとします。
●同時に冷や汗が出たり、フルエがきたり、黄色い液を吐いたり、
一時的に熱がチョット出たりする事もあります。
●痛む場所は、マチマチで必ず右上腹部が痛むという事ではなく、ミゾオチの中央部
で痛むというのが60%位です。右側で痛むのが30%、左側で痛むのが10%程ある
そうです。
●又、放散痛といって、右の背中や肩に痛みを感じる例が、60〜70%に認められ
るそうです。
A発熱・黄疸
○胆石が胆道系を塞いで、細菌感染を合併する時には、発熱が続いたり
黄疸といって体の色が黄色っぽくなる事があります。又、便は白っぽ
くなります。こういう場合は、ビルビリン胆石の場合によく見られ、
胆嚢炎、胆管炎を併発していて危険な場合もあります。(5ページの手当法を
行って、収まらなかったら病院へ行った方が良いでしょう。)
※サイレントストーン
胆石の多くは、「サイレントストーン」と言って無症状に近いのです
が、激しい痛みは起こさないけど、上腹部や背中に鈍い痛みがあったり
お腹の張る感じ、吐き気、食欲不振、肩こり等の症状が見られる事が
あります。
痛みの誘因として多いのは
@動物性の脂肪が多い食事の後3〜5時間後に、胆嚢が収縮して、胆石 が動き胆道系の内圧が高くなり痛みを起こします。
食事例……天ぷら、うなぎ、中華料理、卵黄、生クリーム、ケーキ、 マヨネーズ、チョコレート、お菓子等脂肪の多い食品。
A精神的ストレス、過労等の時も発作を起こし易くなる。
胆石の種類
胆石の成分による種類と、胆石の出来る場所による種類があります。
胆石の成分によって主にコレステロール胆石とビルビリン胆石に分かれます。
出来る場所に よって胆嚢結石、胆道結石、肝内結石とに分かれます。
再配置releives胸の痛み
※ コレステロール胆石
○戦後、脂肪分の摂取量が増えて圧倒的に多いのが(8割位)コレステ ロール胆石です。欧米でもほとんどがこちらの胆石です。
○栄養過剰型で、胆嚢の中でも比較的に大きくなり易い。
○2cm以上で、数個以内の胆石はサイレントストーンと言って無症状 の場合が多い。
※ビリルビン胆石
戦前はビルビリン胆石の方が多かったと云います。今は少ない。
東南アジア等の低栄養の地域では、今でもこちらの方が多いと云う事です。
ビリルビン結石は、小さい石の場合が多く、 胆管(直径わずか6mm)の中で動いたり、詰まったりして、激しい痛みとなったり、胆嚢炎や胆管炎を引き起こす事もあります。
雑学
胆石は何故出来るのか?!アラカルト
★コレステロール胆石は脂肪、特に動物性脂肪の多い食べ物や、大食いの人に多い傾向があり ます。
★早食いの人、朝食抜きの人、食事の不規則な人には胆石が出来易い。
胆嚢、胆管の運動のリズムが乱れ、胆汁の流れがスムーズでなくなり、 胆汁が鬱滞しやすくなる。朝食抜きの場合も、胆汁が濃縮され過ぎて 成分が固まって石になり易くなります。
★ストレスの多い人は胆石ができ易い。
6号で紹介した様に、東洋医学ではストレスを一番受ける臓器は肝・ 胆とみています。気持ちが鬱屈すると胆汁の流れも鬱滞し、胆石に なり易くなります。
★ビルビリン胆石は、食事中のタンパク質が足りない状態で出来易い。
★座業の人に、胆石が出来易い。
デスクワークで座りっぱなしの状態というのは、内臓が常に圧迫されて いて、胆汁の流れも鬱滞しやすくなり石が出来易い。コルセット等も 余り良くない。予防に10〜12ページの気功体操を行うと良い。
★糖尿病・肝硬変の人は胆石になり易い。
★甘い物を好きな人も胆石になり易い。
★繊維の多い食べ物を食べていると胆石になりにくい。
★女性の方が男性より1.5〜2倍多い。
★40代、50代辺りから、持ってる人の割合が増えていき、60代〜 70代となるとさらに増える。
★胆汁の中のレシチンや胆汁酸が少なくなると胆石が出来易い。
★胃潰瘍、十二指腸潰瘍なんかも胆汁がチョットもれたとか、胃の方へ 逆流したりした時になり易い。
★膵炎の6〜7割は、胆石が関係しているといわれている。
膵液と胆汁の出口が同じ所。胆汁が膵臓の方へ逆流すると膵炎になる。
★世界で一番胆石の多い人種は、アメリカインディアンのある種族で なんと、30歳以上の女性の70%が胆石だそうです。
★マッコウクジラの腸内にできる結石は、「竜涎香」(リュウゼンコウ)と呼ばれ香料や、
媚薬に用いられる。今までで最も大きい物は、150Kgもあったそうです。
★牛の胆石は「牛黄」(ゴオウ)と呼ばれ、解熱・鎮静・鎮痙・強心等に用いられる。
六神丸や奇応丸等の家庭薬にも、配合されている。
胆石の手当法
痛みのある時
漢方薬
○芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)
疝痛発作を起こして激しく痛む時に、 痛みを抑える頓服として用いる代表的な 漢方薬です。
民間薬
○ウラジロガシ、ヒキオコシを少し濃 いめに煎じた物を飲むといいです。
ツボ療法
○隠白、臨泣
(下図を参照)
隠白 (いんぱく)
足の第一指内側の爪の生 え際から2mm位の所
臨泣 (りんきゅう)
弟4,5中足骨の間の足 首よりの所
知熱灸のやり方
線香の火、タバコの火をツボに近づ けて、ツンと熱さを感じたら離す。
8〜20回行う。
痛みの無い時
○フノリ、ウラジロガシ、シジミ、ウコン等を常時頂く様にして下さい。
6ヶ月〜1年位は続けること。
○10〜12ページの気功体操を行って下さい。
結石を溶かす民間薬のおススメNO.1なのが、これウラジロガシ。中部以南の山地に生える常緑の木で、高さは20mにもなります。
徳島地方の農村部では、古くから胆石や腎臓・膀胱結石の民間療法として用いられていたそうです。どの様な化学成分が効くのか、まだハッキリした事は解明されていませんが、成分のカテコールタンニンが結石を溶かすのではないかと言われています。薬用にするのは、小枝を含めた葉又は葉を細かく切って日干しにした物です。
用い方
・20〜30gを1日量として、600〜1000CCの水で1/3量に なる迄煎じ、数回に分けて服用する。
・痛みの症状のある時は、ウラジロガシの量を50〜70gに増やして 濃い目に煎じて飲ませる。
左肋骨下の痛みintestional問題/不快感
フノリと言うのは、障子張りの糊や着物の洗い張り用の糊を思い出してしまいますが、実はれっきとした海藻なのです。刺身のツマや海藻サラダに添えられている、赤紫の海藻がフノリです。コンブ、ワカメ、ヒジキ等から比べると馴染みの薄い海藻ですが、最近はその素晴らしい薬効が注目を集めています。中国の古い薬草辞典である「本草綱目」にはフノリは「鹿角菜」という名で「解熱作用があり、胆石等の結石を溶かす」と記されています。
フノリの成分はフノランという粘質多糖類(いわゆるヌメリ)、水溶性食物繊維で多くの薬効が確認されています。
効能
・古便、宿便を取り、腸内毒素を排泄する。
・整腸作用。降圧作用。コレステロール低下作用。
動脈硬化を予防する。
・ 血を取る、抗凝固作用。
・胆石・腎結石を溶かす。
・体内の余分な水分・脂肪を減らす。
・免疫力を高め、抗ウィルス・抗腫瘍の作用がある。
・血糖値を下げる。
用い方
・水に戻して味噌汁に入れたり、酢醤油等で食べます。(戻し汁も飲んだ方が良い)
・又、ティーパック式になっている物は煎じて飲みます。
※注意
・間違って工業用、糊用のフノリを食べたりしないで下さい。
(これらは過酸化ソーダで漂白してあるので食べると危険です)
ヒキオコシ(延命草) |
山野に生える多年草。ヒキオコシと言うのは「引き起こし」の意味で《起死回生》の事を言ったのだそうです。言われについて「和漢三才図絵」という江戸時代の百科全書には「ある旅人が山中で腹痛をおこし死にそうになっていた時、たまたま弘法大師が山に登って来て、この草を食べさせた所、たちどころに癒った」と伝わっています。 苦味健胃剤として知られ、腹痛、胆石の痛み止め、暑気あたり、食中毒、下痢等に効果があります。(抗腫瘍の効果もあると云われています。)胆石を溶かす働きがあるかどうかは不明ですが、 痛みを抑える働きはあるようです。
用い方
・よく乾燥したヒキオコシ(延命草)を粉末にし、1回量2gを白湯で 服用する。
・煎じて飲む時は、1日量5〜10gを水400CCで1/2に成るまで 煎じ、3回位に分けて食前、又は痛む時に飲みます。
キク科の多年草、大別すると西洋タンポポと日本タンポポの2つにわけられます。昔は野菜として食べられていたそうです。民間療法としては苦味健胃剤としてタンポポコーヒーがよく知られています。苦味成分には胆汁の分泌を促進させる働きがあり、ヨーロッパの方では、肝臓・胆嚢の病気、尿路結石等にも効果があると云われています。漢方薬として使われる時は、タンポポの全草を乾燥させた物をほこうえい蒲公英と云います。
効能
・健胃、肝臓・胆嚢の病気に。
・中国では急性虫垂炎、乳腺炎の時に重要な薬物とされています。
婦人科向けには、乳腺炎以外に母乳の出を良くしたり、胸を大きく
する豊胸作用が知られています。
・抗菌・消炎作用がありますから、急性扁桃炎、流行性耳下腺炎、
甲状腺機能亢進症、肝炎、 胆嚢炎、尿道炎、膀胱炎等に用いられます
・急性結膜炎・眼瞼炎等は煎液で洗眼します。
・おでき・乳腺炎には葉や根をすりつぶして患部に貼っても効果があります。
・イボを取るには、葉・茎等を切った時に出る白乳汁をつけると良い。
・筋肉痛、関節の腫れ、ヤケドにタンポポの葉をスリバチですりおろし て、
サラシの上に広げ、痛む所に当てる。
・その他、浄血(血をきれいにする)、解毒、利尿等の作用があり、
できもの、ニキビ、便秘にも効果があります。
タンポポコーヒーの作り方
1..タンポポの根の部分を切り放し、水洗いして十分乾燥させる。
2..包丁で細かく刻み、フライパンで軽く炒る。
3.ミキサーやコーヒーミルで細かく粉にすれば出来上がります。
飲み方
・インスタントコーヒーの様にスプーン一杯に熱湯をさして飲む。
・コーヒーの様にドリップ式にするか、お茶の様にして入れる。
・適量を煎じて飲む。
・そのまま、もしくはオブラートに包んで飲んでも構いません。
注意
※体を冷やす働きがありますから、貧血・冷え性・虚弱体質の人達は、飲む
時に生姜のおろし汁や生姜の粉末を少し加えた方が良い。
その他の結石に対する民間療法
☆最近、中国では結石に対し、新しい漢方薬を開発しています。(胆道排石湯等)その中心になっているのが金銭草。日本では連銭草(カキドオシ)で代用する事が多い様です。カキドオシは結石以外に、糖尿病や、子供の疳の虫、虚弱体質等に効果がある事が知られています。
☆クマヤナギ8g、カキドオシ4gを水1リットルで約半量になるまで煎じて飲みます。七転八倒して苦しんでいる胆石症が、わずか20〜30分でピタリと痛みが止まりそうです。。(「薬になる植物」創元社より)
☆ハブ草(決明子)とゲンノショウコを併せ煎じて飲みます。(赤� ��)
☆大きな梅干し1個に生姜の絞り汁を加えて、熱い番茶を注いで2〜3合飲むと痛みが止まる。
"カリフォルニア頭痛片頭痛の医師の専門家"
☆タイの骨の黒焼き
変わった所では、タイの骨の黒焼きと云うのがあります。薬草研究家の長塩容伸先生が以前紹介していたのを要約しておきます。
1.タイは必ずマダイを使い、頭を切ってナベに入れ、水を入れて
グラグラと煮立たせる。ハシでつついて身をほぐし目玉や肉等
は取り除く。上澄みのスープを茹でこぼし、又水を加えて煮る
という事を3回程繰り返すと、骨だけが残る。
(ウロコや肉が多少入っても良い。)
2.これを、カラカラに乾燥させて焼いて黒焼きにする。容器は素
焼きの鍋や土瓶、あるいは駅売りの釜飯の入れ物等を使って、
これらに乾燥させたタイの骨を入れ針金で十文字に縛って火に
かける。もっと簡単な方法としては、フライパンに材料を入れ、
上からドンブリをかぶせてガスで焼いても良い。(屋外で焼く事)
3.時々容器を動かしながら、中火で3〜4時間焼くと煙が出なく
なる。煙がでなくなったら火を止め、よくさましてから蓋を開
ける。(すぐ開けると黒焼きが燃える事がある。)
4.骨が真っ黒になっていれば、出来上がりだが、よく焼けていな
い所があれば、より分けてもう一度火にかける。
5.黒焼きが出来上がったら、小皿に取り、スプーン等ですりつぶ
して粉末にする。そして大豆の大きさ1個分程度を1回量として、
1日2回、昼食前と夕食前30〜1時間に服用します。
何故効くかは解明されていませんが大変良く効くそうです。
※その他、スギナ、ドクダミ、トウモロコシの毛、大根おろし等も結石の時に良い。
肝臓・胆嚢を丈夫にする気功法
蒼龍取水(そうりゅうしゅすい)
それでは、ここでいくつかの肝臓・胆嚢を丈夫にする気功法をご紹介しましょう。最初にご紹介するのは、日本気功協会の岡部先生から教えて頂いた静功導引12式の中から「蒼龍取水」(ソウリュウシュスイ)をご紹介致しましょう。但し、これらの功法は胆石の痛みのある時には行わないで下さい。現在胆石のある人は、注意深く行って下さい。(石が動いて痛みが出ることもあります。)
健康な人も、肝臓・胆嚢を丈夫にしますから、是非行って下さい。
@椅子に浅めに腰をかける、足首・膝 ・ 腰は90゜にする。
背中は真っ直 ぐ伸ば す。
A手を頭の後ろに組む。
B上半身を左の方へユックリとねじり な がら前屈し
左から右へと回して行 きます。
C腰を伸ばし顔は上を見上げて元の位置 に戻ります。
D次は逆回りに行います。
左右併せて 1 2回づつ行います。
※肘を張る事によって肝胆系を伸ば し、
ネジリ回す事によって内臓全体、
腰のマッサージとなり、血行をよく す
る働きがある。
転腰托天てんようたくてん
次は、仙遊功という気功の中から「転腰托天」(テンヨウタクテン)をご紹介しましょう。
@足は肩幅に開き、おヘソのヤヤ下で 両 手の平を
上向きにポールをのせて いる姿勢で立つ。
(座って行っても構いません)
A上半身を左にネジリながら両手を上に 上げていきます。
B胸の所で手の平は上向きになりボール を更に左頭上に持ち上げる。
C頭上のボールをはさみ持ったまま 上半身をユックリと元の位置に戻して
両手もユックリと元の位置に戻していき ます。
同じように右も行って下さい。
左右併せて6回づつ行います。
※横隔膜をねじる事によって季肋部のつ かえを取り、肝胆の気をめぐらせ
内臓を 引き上げる。
肝・胆系のストレッチ
これは増永先生という、経絡指圧の先生が考案された経絡体操の1種で、肝・胆の経絡(エネルギーのルート)を伸ばす方法です。
@両足は左右に出来るだけ大きく開いて 下さい。
A両手は頭の後ろに組みます。
B息を吐きながら、上体を一方の足の上 に倒します。
左右の曲げ易い方を確かめ てそちらの方から始めます。
C膝をなるべく伸ばし、上体を十分倒し た姿勢で息を吸い込んで、
スジのツレを 見届けます。
D息を吐いて緩め、緩んだだけ深く倒れ ます。
Eそこでもう一度、息を吸い込んで、 再 び吐いて緩めます。
3〜4回位繰り返し ます。
肝臓に良い民間薬
この後は、肝臓病に大変良い、民間薬等をご紹介しましょう。もちろん、胆石のある方に
も大変良い物です。
古くから、肝臓病に大変効果がある事が知られています。シジミには人体に必要な必須アミノ酸がバランス良く含まれています。(プロテイン・スコア100)その中でもメチオニン・タウリン・シスチンというアミノ酸が胆汁の分泌・排泄を促進し、肝機能を強化します。又、豊富に含まれるビタミンB12は赤血球の生成や解毒力に大変重要な働きをし、肝臓を丈夫にします。又、眼精疲労を和らげ、母乳の出をよくし、利尿作用があります。
肝臓病の予防とか、強肝を目的とするなら、シジミの味噌汁を毎日食べる事で良いのですが、肝臓病の治療という時は、シジミの水煮(エキス)を作ります。
シジミの水煮(エキス)
・新鮮なシジミを3合程用意します。
・� �5合を加えて火にかけ、水が半分程度になる迄弱火で煮詰めます。
・1日3〜4回に分けて服用します。
・貝の身も一緒に食べた方がより効果的です。
※手間をかけるのが面倒な時には、健康食品としてシジミエキスも多く
市販されていますから、良質な物をよく探して飲むと良いでしょう。
ウコン(鬱金・宇金) |
ウコンは、ショウガ科の薬草で、熱帯アジアが原産地です。日本では、沖縄・九州南部・小笠原等の温暖な地方で栽培されています。薬用にするのは主に根茎です。ウコンは、実は私達にも大変に身近な薬草なのです。カレー粉の中の黄色いスパイスがウコンです。(英語のスパイス名だとターメリックと云います。)又、昔から染料や食品の着色料としても使われ、たくあん等の着色にも使われています。
☆ウコンで染めた布地を赤ん坊の肌着にすると虫に刺されにくい。
☆冷え性の人には、ウコン染めの腰巻きが良い。
☆大切な衣類はウコン染めの風呂敷で包んでおけば虫除けになる。
という具合に、大変重宝されていたと云うことです。
インドネシアの伝承医学である「ジャムゥ」では、ウコンは駆虫、血液浄化、血圧降下、女性の健康増進・安産等に良いとして広く用いられているそうです。沖縄では、ウコンは「ウッチン」と呼ばれ、肝臓を守る薬草として民間に伝わっていました。かつて琉球王朝では、ウコンの利用範囲が大変広い事から、ウコンに専売制度を敷いて大変重要視していたそうです。
○健胃作用、胃腸の運動を活発にさせ、消化を促進させる。
唾液分泌促進。
○肝臓機能を強化する。胆汁の分泌、排泄を促進する。
○利尿・鎮痛作用。中国では胆石や腎結石等にも金銭草・等と
配合されて用いられています。
○吐血・鼻血・血尿の時に内服すると止血作用があるとされています。
○ウコンの粉末を練った物は、痔・傷・膿腫(ウミを伴うできもの)
に塗ると効果があるそうです。
○アニサキスに対して運動抑制作用がある。
○コレステロールを下げる。強心。
※以上、大ざっぱに云うと、肝臓病、胃腸病、糖尿病、高血圧、狭心症
等に効果がある様です。
追記
ウコンの成分であるクルクミンにはアルツハイマー病の原因となる脳細胞のアミロイドタンパクの蓄積を
防ぐ働きが注目されています。前立腺・乳ガンに対しての抑制効果もあるとか。
ウコンの飲み方
◎粉末の場合
○食後に小サジ0,5〜1杯(1〜2g位)のウコンの粉末をオブラー
トで包んで飲む。又はお湯や水を注いで飲む。
◎生の根茎
○おろし金ですり下ろし、それにお湯を注いで飲む。
○1日量を10g位として、三等分して1日に3回飲むのが普通。
◎乾燥した根茎(細かく刻んだ物)
○1000ccの水に約20gのウコンを入れ、中火にかけて、沸騰
したら、弱火で約10分位煎じる。お茶代わりに飲む。
(参考)沖縄の方では、ウコンのお茶の事をウッチン茶と呼んで広く
飲まれている様です。
キク科のカワラヨモギの花穂を乾燥した物を、生薬名でインチンコウと云います。普通のヨモギとは、又、別の植物です。インチンコウは黄疸の聖薬とも云われて、肝臓疾患で漢方薬を用いる場合、大変多く使われています。インチンコウ の入っている漢方薬には、インチンコウ湯とかインチン 五 苓散とかがあります。
中国では、肝炎の予防に と大棗(ナツメ)のオカユを食べさせたりするそうです。
主な効能
○胆汁の分泌・排泄を促進する。
○肝臓・胆嚢・胆道系等の炎症(急性肝炎・胆嚢炎・胆石症・急性膵炎
等)に伴う様々な症状の改善。
○抗菌・抗ウィルス作用・解熱消炎作用。
○血中コレステロールを低下される。
○湿疹・タムシ等には煎じた液を塗布する。
用い方
○一般に10〜20gを水500CCで半量に煎じ、1日3回に分けて
飲みます。
参考文献
胆石症と胆嚢炎 主婦の友社
腹を切らずに治す胆石の話 黎明書房
秘薬ウコンのすべて 現代書林
若さを保つ食べもの学 光雲社
中国気功健康法 日東書院
しじみで肝臓は強くなる 文理書院
新選民間薬事典 講談社
薬草カラー図鑑 主婦の友社
イメージ健康体操講座 谷口書店
自然療法 あなたと健康社
食べて治す医学大事典 主婦と生活社
安心 90年6月号、92年1、4月号 マキノ出版
壮快 92年6月号 講談社
わたしの健康 93年5、6月号 主婦の友社
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